歯の構造
エナメル質
歯の表層の部分で人間の体で一番硬い組織です。
虫歯に対して抵抗性があり急激な進行はしません。
神経は来ていないので、知覚はありません。
歯冠の象牙質を覆い、主としてカルシウムとリンからなっています。
厚さは1~3mmとかなり薄く。細胞成分を含まないハイドロキシアパタイトの結晶からできあがっています。
象牙質
歯冠から歯根にかけての歯の大部分の内部構造を形成しています。重量比で70%がハイドロキシアパタイトからなる無機質、20%がコラーゲンの有機質で、残りは水分から出来上がっています。
象牙細管という特殊な構造を示し、歯髄が生きていると外来性の刺激に対して知覚を示します(つまり虫歯がここまで達したり、削った場合には痛みを感じます)。
年齢を重ねたり、機械的、温熱的、化学的、細菌な刺激を与え続けると内部の歯髄腔にむかって増殖していきます(修復象牙質)
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セメント質
歯根の象牙質表面を覆っている骨によく似た硬組織です。約60%が無機質、25%が有機物、15%が水からできています。
細胞の有無によって、無細胞セメント質(歯根象牙質前面をじかに覆っている)と有細胞セメント質(根尖側1/3に存在)に分けられます。
有細胞セメント質は、多数の突起を有して、歯根の表面に向かい走行しています。これは、栄養の供給を歯根膜より受けているためで、加齢により肥厚していき、歯槽骨と癒着することもあります。
厚さは根尖部や歯根分岐部では厚く、有細胞セメント質は、一度吸収されたのちでも再生することができます。
歯髄
歯の硬組織構造の中央部にある歯髄腔を満たす血管や神経および結合組織の総称です。細胞組織に富んでいます。象牙質を産生するとともに、象牙芽細胞とその突起とを通じて、また血管によって象牙質を養っています。
歯牙の感覚を司り、刺激に対して疼痛を発現します。
各種の刺激に刺激を遮断する修復象牙質を産生します。また細菌感染などによる炎症に対して免疫反応を働かせます。
歯根膜組織
歯槽骨に歯を植立する懸架組織で歯周靭帯とも呼ばれています。
その主な構成要素はコラーゲンの太い束からなる歯根膜線維であり、タイプIII型コラーゲンを少量に含むタイプI型コラーゲンを主成分としています。
尚、歯槽骨壁に接して、骨芽細胞、破骨細胞が認められ、セメント質に接してセメント芽細胞が認められます。歯根膜には歯根膜線維の他に、毛細血管(血管内皮細胞)や各種の神経終末、リンパ球などが含まれており、歯根膜形成時に必要であったヘルトビッヒの上皮鞘の一部も残存しています。
歯の感覚の発現:触・圧・痛覚受容器、固有受容器が存在することにより、歯の触・圧覚、歯根膜痛、固有感覚を発現させるという説もあるが、これには今のところエビデンスがないとされています。
インプラントは歯根膜を持ちませんが、多数のインプラントと天然歯の混合歯列弓となった患者にその差異を聞くと、ほとんどの場合、インプラントと天然歯の区別が自覚的には分からないと答えるとされています。
歯槽骨
顎骨の骨体部と歯牙を結ぶ骨で歯槽突起とも言われています。歯槽骨は、固有歯槽骨と支持歯槽骨とに分けられます。
固有歯槽骨(「歯槽の内壁」というと固有歯槽骨を一般的に指す)はさらに層板骨(線維骨のすぐ外側を歯根膜腔とはほぼ平行に縦走する層板状の骨)と線維骨(束状骨)(シャーピー線維が骨内に埋め込まれている骨。)に分けられます。
また支持歯槽骨は、内板と外板を形成する皮質板(皮質骨)と固有歯槽骨や皮質板との間を埋める海綿骨に分けられます。皮質板は上顎骨より下顎骨の方が圧倒的に厚く、下顎臼歯部の?側で最も厚く観察されます。また、歯根と歯根の間にある歯槽骨を歯槽中隔といい、歯間中隔(槽間中隔)と根間中隔には脈管や神経の通る栄養管が存在します。














